こんばんは、わだやんです。
【NICUのお話。ブログその1】では、小さく生まれた赤ちゃんに起こりうることについて書きました。
本日は、実際にうさみんに起こったことについて書きたいと思います。
はじめての方へ
・出産までのエピソードは、「超低出生体重児を生みました。プロローグ」からどうぞ。(プロローグと、ブログその1~9まであります)
・産後のエピソードは、「産後のお話。ブログその1」からどうぞ。(1~6まであります)
72時間の壁
以前にも書きましたが、無事に生まれてからも、まず最初に乗り越えないといけないことがあります。
それが、72時間の壁。
先生曰く、生まれてから72時間=3日間、何事も起こらないことが重要とのことでした。
脳出血をおこしたり、急変する場合があるそうで、その多くが72時間以内に起こるそうです。
出産後、72時間の壁のことを知り、緊張しながら過ごしていたわだやん夫婦。(遠く離れたそれぞれのじいじとばあばも)
72時間が過ぎた頃に、ドキドキしながらNICUへ面会に行きました。
看護師さんに震えながら、
「な、72時間の壁は乗り越えられたのでしょうか。。」
と尋ねると…
「あっ、そうですねー♪」
と、思いのほかあっさりとした返事だったので、拍子抜けしたのを覚えています(笑)
そのあと、主治医のR先生からもちゃんと報告があり、
「72時間の壁を無事に乗り越えられてたことを、沢山ほめてあげてくださいね」と言ってもらえました。
動脈管開存症
次に、心配だったのが、動脈管開存症。
簡単に説明すると、
動脈管というのは、お腹の中にいる時に必要だった血管のことです。
生まれたあとはいらなくなるので、通常は自然に閉鎖するそうなのですが、これが開存したままの状態のことを動脈管開存症と言います。
早産児は呼吸がうまくできなかったりするので、開存したままになってしまう子が多いそうです。
うさみんもその中の一人でした。
開存したままだと、動脈管を通って肺へ必要以上に血液が送られてしまい、肺出血を起こすなど危険な状態になることもあるそうです。
対処法としては、まずはインドメタシンの投与。
それでもダメな場合は、手術が必要になります。
早産児のなかでも、わりとよく行われている手術とのことでしたが、約500gのうさみんがこの手術に耐えられるのか、心配でたまりませんでした。
うさみんもまずはインドメタシンの点滴をして、様子をみることに。
3日間連続で投与して、1クール。
3クールまでやっても閉鎖しない場合は手術になるそうです。
1クール目の投与であっさり閉じてくれて、ひと安心していたのですが、しばらくして、再び開いてしまいました。。
そこからが、なかなかしぶとかったです。
2クール目の投与で再び動脈管が閉じかけたところで、
副作用で腎臓の機能が低下し、尿が出にくくなった為に体がむくんでしまいました。
そうこうしているうちに、インドメタシンの効果が弱まってきて、また動脈管が開いてしまうという。。
ですが、毎日のようにエコーで状態を確認してもらって、とりあえず肺に血液が流れている気配もないとのことで、しばらく様子見となりました。
そのまま時が経ち…
ちょっと忘れかけていた頃に、R先生から立ち話的な感じで、
「動脈管も閉じましたしねー」と軽く報告を受けたのでした。
有難いことに、うさみんは動脈管開存症も手術することなく乗り越えることが出来ました。
新生児黄疸
これは、早産児に限らずどの赤ちゃんにも起こることなのですが、
うさみんの場合は、これが少し長引いて、一時は危険な状態になりかけました。
黄疸とは、赤血球が解されたあとにできるビリルビンという黄色い物質が血液にたまって体が黄色くなる症状のことです。
ただ体が黄色くなるだけでなく、ビリルビンが過剰に溜まると脳に障害が出ることがあります。
新生児は、成人よりもビリルビンを多く作り出し、排出する機能も未熟なので、黄疸になるそうです。
うさみんも、それを防ぐために毎日光線をあてる治療をしてもらっていました。
ですが、なかなか良くならず。
もしこのまま状態が改善しない場合は、交換輸血をする必要があるが、この小ささで交換輸血に耐えられるかは分からない、とR先生から説明を受けました。
そうなった場合、命の危険をおかして交換輸血をするのか、脳に障害が残ることを覚悟で様子をみるのか、という選択をしなくてはいけません。
※交換輸血とは、血液中にある有毒成分を取り除くために、その血液を抜き取って、新しい血液を輸血する治療法のこと。
面会に行くと真っ青なライトを浴びていて、それを見るたびに胸が苦しくて、祈るような気持ちで、私はただただ見守ることしかできませんでした。
そして、みんなの祈りが通じたのか、うさみんはこの状況を乗り越えてくれました。
交換輸血をすることなく、黄疸の症状が改善していったのです。
ちなみにこれは、閉じた動脈管が再び開存してしまったのとほぼ同じ頃の出来事です。
のちにR先生は、この時期が一番危なかったとおっしゃっていました。
つづく
まだ書きたいことは残っているのですが、思いのほか長くなってしまったので、本日はここまで。
明日は、目の検査のことなど書きたいと思っています。
【NICUのお話。ブログその4つづき(実際に起こったこと)】へ。
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